041 バイク運転中の足のしびれ(椎間板ヘルニア)

東京都江東区豊洲にお住まいの50代飲食店経営

10代の頃よりバイクに乗っており、今でも年に2回ほど長期ツーリングを楽しんでいる。しかし1年前から長距離を走ると両足がしびれ、ひどくなると感覚が無くなる。特に左足に強く出る。バイクを降りてしばらくすると徐々に落ち着いてくる。整形外科にて腰椎椎間板の軽いヘルニアと言われた。仕事は飲食業で立っている事が多く、疲れると時々腰が重くなるが痛いと思った事はない。

豊洲腰痛バイク
 来院時、可動域検査やヘルニアの検査では陰性。痛みやしびれもない。ただし、座位での背中の後彎が強く、腰と足の筋肉に硬い緊張がみられた。特に腸腰筋(腰から股関節につく筋肉)の筋緊張が強い。バイク乗車時の座り方を再現してもらうとやや前傾で背中を丸め、腰を後ろに落として座っていた。乗車姿勢が悪く、主に腸腰筋の緊張を高め、血行不良および神経の伸長を引き起こしたと考えられ、施術は、主に腸腰筋を弛め、股関節、腰部周りの筋肉を正常に働かせる。また、姿勢改善と姿勢維持の為にエクササイズ、ストレッチを指導し実行してもらう。3回の施術で筋緊張は改善。バイク運転の距離を少しずつ延ばしてもらうが、姿勢を意識して運転すると徐々にしびれは出なくなった。疲労がある時は軽くしびれが出る事もあるので、メンテナンスを含めた施術を継続中。

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コメント:バイクの種類にもよりますが、バイクの運転は腰を落として座る事が多く、腸腰筋を緊張させ、さらにニーグリップ(両モモでタンクを挟んで状態を安定させる)によって足や腰の筋緊張と疲労を招きます。また、自動車よりも路面からの振動が直接伝わりやすく、それは背骨の椎間板に負担をかけています。よって、できるだけ身体に負担のかからない姿勢で座る事が必要になります。まず、腰のカーブが後彎(後へのカーブ)しないように注意します。上半身を軽く起こし足をステップに乗せ、腰のカーブが前彎(前へのカーブ)になるように座ります。この時、足は股関節と膝が軽く曲がっている状態が良い状態です。しかし、どんな姿勢であれ長時間の運転は身体への負担と疲労を招きます。無理をせず適度な休憩をとり、リラックスした状態で運転しましょう。降車時のストレッチは心身ともに回復されるので習慣にできると良いと思います。バイクに乗る姿勢が悪いと様々な影響が出てきます。身体への負担を十分考慮してバイクライフを楽しんで頂きたいと思います。