127 慢性的な首と肩のこり

東京都中央区晴海にお住まいの40代女性デスクワーク

以前より慢性的に肩こりがひどい。3ヶ月前から、首にもこりを感じるようになり、最近では吐き気をもよおすことも多くなった。今までは肩周辺のこりだけであったが、首の前側や後の上の方も痛みに近いこりを感じる。マッサージにいっても、その場限りで改善しないため来院された。

肩こり豊洲

この方は、典型的なストレートネックであり、座位姿勢では顎があがっていました。それにより首から肩の筋肉が緊張していました。つまり、筋肉が常に伸ばされて張っている状態です。ストレートネックになると僧帽筋といった主に後側の筋肉だけではなく、後頭部の後頭下筋群および首の前側にある胸鎖乳突筋や斜角筋群も緊張します。この方の場合、主に前側の筋緊張が強いことが重い肩こりにつながっていました。施術は、胸鎖乳突筋や斜角筋群といった筋肉を緩めながら、頚椎を中心とした背骨の調整を行いました。初回の施術後には大幅に軽減し、3回目にはほとんど気にならない状態になりました。

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僧帽筋(そうぼうきん):主に肩こりになる筋肉です

豊洲肩こり

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん) 

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斜角筋群(しゃかくきんぐん)

コメント:身体の筋肉はバランスをとります。簡単にいえば、前が伸びれば後は縮まなければいけません。後側が伸びる時は前側は縮みます。ストレートネックなど頚椎をはじめ背骨がゆがみ、バランスが崩れると筋肉の正しい伸び縮みができなくなります。この状態により筋肉が常に緊張すると肩こりに悩まされるのです。首こりや肩こりは、こっていると感じている部位を緩めればよいというわけではありません。筋肉のバランス、しいては背骨を中心とした骨格のバランス状況を把握する必要があり、適切なアプローチをした施術が求められます。特に今回のケースのように胸鎖乳突筋や斜角筋群周辺は、頚動脈やリンパ節などが存在し、手先につながる神経の通り道となるためデリケートな部位です。よって、解剖学的知識と経験が必須となります。長年悩まされている方やひどい肩こりでお悩みの方は、肩こりだからと軽く考えず、一時的な慰安目的な施術やリラクゼーション的な施術ではなく、根本的な改善を目指した施術を受けることをお勧めします。